




Where the Factory Stood工場があった場所で
天井から聖像のように吊るされたデッキ、壁に並ぶクルーザー、カウンターにあふれるステッカー。かつてスケートボード工場があった場所に建つ、Santa Cruz Boardroomで過ごした午後。
サンタクルーズは、世界に「乗る」ことを教えた町だ。波はサーフィンを、坂道と空っぽのプールはスケートボードを生んだ。そしてボードを削り出した人たちは、そこにスタイルと言葉とグラフィックを与えた。そのグラフィックはいまも、あらゆる大陸のデッキやTシャツに現れる。
41番街の、なんの変哲もない店構えの奥に、Santa Cruz Boardroomがある。2008年、かつてボードをプレスし、プリントしていた最初の工場の跡地に生まれた店だ。外から見ればどこにでもある店。けれど一歩入ると、天井が消える。

ガラスのカウンターの向こうで、一日はのんびりと流れている。デッキについて尋ねる人、ウィールだけ買いに来た人。ここでは誰も急いでいない。スケートボードはいつだって時間の遊びだ。ひとつのトリックを覚えるために費やす、何時間もの。

床から積み上げられたデッキの壁。グラフィックの一枚一枚が、小さな旗のようだ。長いあいだ前に立っていても、すべてを見ることはできない。




カリフォルニアでも有数の規模の店だと言われるが、それも頷ける。デッキは壁を登り、角を曲がり、あらゆる額を埋めている。店というより、生きているアーカイブだ。
天井から吊るされた歴史



見上げてほしい。古いボードが、礼拝堂の聖像のように天井から吊るされている。何十年も前にプレスされ、乗られ、傷だらけになり、そして最後にここに掛けられた。次の世代が見上げて、すべての始まりを知るために。





店の奥には小さなミュージアムがある。希少なデッキ、原画、古い額に入ったコンテストのポスター。どの一枚にも、描き、削り、乗った人たちの指紋が残っている。
並んだクルーザー



クルーザーには専用の壁がある。太いウィール、幅広のノーズ、サーフボードから借りてきたシェイプ。この町では、波と路面の境目は、昔からそれほどはっきりしていなかった。


ある壁には、Boardroomそのものを描いた手描きの壁画。ライダーでぎゅうぎゅうの、漫画になった建物。スケーターが自分のスポットを語るように、店が自分自身を描いている。


ステッカー、ピン、紙



そしてステッカー。山のように、シートのまま、自由に持っていっていい。ここを出る子どもはみんな何枚かを手にしていて、一週間後にはそれがノートパソコンやロッカーやギターケースに貼られ、どこか遠くにある。文化はそうやって旅をする。




外に出ると、海辺の灰色の空を背に看板が掛かっていた。ショーウィンドウには何枚かのボードが、通りの光を受けて並んでいる。


かつてここにあった工場はもう別の場所へ移った。けれどこの床は、いまも同じものを生み出し続けている。ボード、とは少し違う。もっと名前のつけにくいもの。ずっと昔、世界は乗りこなすものだと決めた町の、その気分を。




































































































